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アワビのような食感の“椎茸の天ぷら”のつくり方

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アワビを思わせるような食感と、椎茸の濃縮した旨味が美味!衣と油を駆使して、野菜のポテンシャルを引き出す調理法天ぷら。東京・外苑前にある天ぷら屋「元吉」の店主・元吉和仁さんに、野菜天ぷらをおいしく揚げる秘密を習いました。 【写真を見る】アワビのような食感の“椎茸の天ぷら”のつくり方

■天ぷらの腕が“カラッと”上がる4つの秘訣 天ぷらは「野菜をおいしく食べるための優れた調理法です」。こう話すのは東京・外苑前の「天ぷら元吉」の主人、元吉和仁さん。天ぷらにすれば、野菜の甘味や香りが引き出されて香ばしさも加わる。薬味に使うような地味野菜でも、堂々主役を張れるのだ。 天ぷらづくりで最も重要なのは衣。「これができれば、成功したも同然です」と元吉さんは断言する。ポイントは薄い衣の上に濃い衣を重ね、その野菜が一番引き立つ厚さにしてやること。やや難しく感じるかもしれないが、大丈夫。野菜は魚介に比べておいしさのストライクゾーンが広いので、初心者でも失敗しにくい。 玉ねぎ、しそ、なすなど身近な野菜も、元吉さんの手法で揚げれば、香りや食感が劇的に変化する。野菜に惚れ直すこと請け合いだ。 □1.水分の少ないものから揚げる 一品ずつ揚げたてを出す店と違い、家庭では食べるまでのタイムラグが課題。ほかのものを揚げるうち、先に揚げた天ぷらの衣がふやけて台無し、なんてことも。「衣がふやけやすいのは水分の多い野菜。水分の少ないものから順に揚げれば解決です。揚げたらすぐ半分に切って蒸気を逃がすといいですよ」と元吉さん。 □2.衣の材料は、粉まで冷やしておく サクッと歯切れのよい衣は、おいしい天ぷらの決め手。それには衣の材料の温度管理が重要になる。「水と卵はもちろん、薄力粉も冷蔵庫でしっかり冷やします。衣がもそっと重くなる原因は、小麦に含まれるグルテン。冷やしておけばグルテンが出にくくなるんです」。後から足す薄力粉も冷やすことを忘れずに。 □3.衣は混ぜすぎず、粉っぽさを残す 衣は混ぜすぎ禁止!小麦粉に含まれる粘りのもとのグルテンが出て、フリッター状のモコモコした衣になるからだ。「混ぜ加減は粉っぽさが残る程度。ダマがあっても構いません」。小麦粉の種類はグルテンの少ない薄力粉を。衣をつける前に下地として薄力粉をまぶすこと。衣が密着し、蒸し揚げ状態が保てる。 □4.底の厚い、大きな鍋で揚げる 鍋は温度を一定に保ちやすい厚手のものを。「直径27cm以上が理想ですが、家庭では24cmくらいでしょうか。中華鍋は大きいけれど薄いので不向きです。材料を隙間なく入れると温度が下がるので注意」。揚げ油は5cm以上の深さまでたっぷり用意。サラダ油に焙煎胡麻油を2?3割加えると甘味と香ばしさが引き立つ。 ■椎茸の天ぷらのつくり方 何より大切なのが、椎茸の選び方。肉厚で笠が閉じているほうがみずみずしく香りも豊か。軸が白っぽく毛羽立っていれば、鮮度もよいと言えます。椎茸は、揚がるとポコポコと大きな泡が出て、油の中を走り出します。ぜひ確かめてみてください。 ◇材料 (つくりやすい分量) 椎茸:4個 揚げ油:適宜 衣:適宜 薄力粉:適宜 (1)下ごしらえ 表面の汚れをキッチンペーパーなどで払い落とす。ひだに水が入ってしまうので、洗わないこと。笠から1cmほど残して軸をカット。水で濡らしたキッチンペーパーで拭いて、表面を湿らせる。こうすると衣がつきやすくなる。 (2)衣をつける 薄力粉を全体につける。笠の部分は衣が落ちやすいので厚めに、笠の裏側や軸は薄めにつける。衣の濃いところに、笠を下にしてまず浸す。衣がついたら、ひっくり返して裏側にも衣をまとわせる。 (3)揚げる 揚げ油の温度は185℃とやや高め。笠を上にして油に入れて、表面が固まってきたら裏返す。さらに、天地を返しながら5~6分揚げる。中まで火が通ると大きな気泡ができて、椎茸が油の中で走り出す。これが揚げ上がりのサイン。天地をくるっと返してから引き上げる。すぐに半分に切って蒸気を抜く。 --------------- ――教える人 「「天ぷら 元吉」主人 元吉和仁」 1975年生まれ。学生時代に天ぷら職人を志し調理師学校へ。大阪の老舗料亭、都内の天ぷら屋などを経て31歳で独立。理にかなった自由な発想で独自の野菜天ぷらを追究する。 --------------- --------------- ◇店舗情報 「天ぷら 元吉」 【住所】東京都港区南青山3-2-4 セントラルNo 6 B-A 地下1階 【電話番号】03-3401-0722 【営業時間】18:00~と21:00~の2部制 【定休日】日曜 祝日の月曜 【アクセス】東京メトロ「外苑前駅」1a出口より3分 --------------- 文:上島寿子 写真:湯浅亨 ※この記事の内容はdancyu2017年8月号に掲載したものです。

上島 寿子

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