~実録・闘病体験記~ 子宮頸がんは男性も無関係ではない「HPVワクチンをもっと知ってほしい」
子宮頸がんは女性が発症する疾患ですが、実は男性も深く関係する病気です。闘病者のAIさん(仮称)は「自分や子供たちが将来悲しい思いをする前に、HPVワクチンを接種してほしいし、その存在が広まってほしい」と、自身の経験から訴えます。今回は出血を契機に子宮頸部腺がんが判明し、手術とリハビリを乗り越えて経過観察中の彼女に、治療内容と闘病中の心理面について話を聞きました。 ※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2021年9月取材。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
出血が続き、検査を受けて発覚した子宮頸がん
編集部: はじめにどのような違和感があったのでしょうか? AIさん: 産後しばらく、性行為後に出血することがありました。ただ、生活に支障はなく、最初は「産後だから?」とあまり気にしなかったのですが、ある日びっくりするぐらい出血したので、婦人科に行きました。 編集部: 病院ではどのような検査を受けましたか? AIさん: 内診の結果、「表面が荒れてちょっと気になる部分があるため、子宮頸がんの検査もしましょう」という話になり、細胞を取って(細胞診)2週間後に結果を聞かされる予定でした。ところが2週間も経たないうちに病院から電話があり、「結果が早く出たので聞きに来ませんか?」と。いつも混んでいる病院が早く聞きに来いとは何ごとかと思い、その日のうちに行きました。 編集部: どのような結果でしたか? AIさん: 子宮頸がんで、しかもあまり良くない「腺異型」または「腺がん」かもしれないので、がん専門の病院での二次検診が必要と言われました。その時はまだ実感ありませんでしたね。 編集部: コロナの影響で、なかなか予約が取れなかったそうですね。 AIさん: コロナ禍のため、二次検診は2か月後でした。検診までの間に時間があったので、ネットで色々と調べました。子宮頸がんは発症まで5~10年ぐらいかかり、異型が中等度までなら経過観察、高度なら一部を切り取る手術で済むらしいと書いてあったので、私もきっとそのぐらいで済むとたかをくくっていました。 編集部: 二次検査は、どのような結果でしたか? AIさん: やさしい雰囲気の先生が内診で態度が一変し、「見た目でステージIB2期のがんが疑われ、手術前提になります」とその場で言われました。初診日のうちに病理検査、胸部レントゲン、採血、採尿をし、CT、MRI、腹部レントゲン、肺機能検査の予約を取りました。