日本のモノ作りの舞台裏 高専ロボコンに魅せられた人たち
5年の教育期間で実地に則した深い技術を身につけられるのが高専の一番のアドバンテージだと言える。そして、高い技術レベルを要求される高専ロボコンを通じて、学問だけではなくて「アイデア」「考える力」「協調性」「マネジメント」といった技術者の素養を学び取っていく。ロボコンに出場している多くは、テレビや競技会場でロボットを知り、見て、感動し、自分もやってみたいと思い立った学生たちだ。提示された難題と自分の持つ知識やスキルの間に横たわるギャップを、競技を通じて埋めていく。そして、そうした彼らが日本のモノ作りの一翼を担っていく。 ゼロから始めて完成するまですべて自分でやる。 番組制作を振り返って、NHKの斉藤プロデューサーはこう話した。「物を作るというのは楽しいが、想像するより大変だ。組み立てる技術は易しいが、新しいものを作るときは設計図通りやってもうまくいかない。だから高専生たちは、後先考えずに突き進む。彼らは間違いなく格好いい」。 (高専ロボコン全国大会は、12月21日午後4時からNHKで全国放送)