消えた砂利鉄。1日わずか4往復、終着駅の利用者135人…「西寒川支線」の歴史と廃線跡
◆映画『スタンド・バイ・ミー』の世界
一見、いつ列車が警笛を鳴らしながらやってきてもおかしくないような風景だが、よく見ると、所々、枕木の腐食が進み、枕木を枕にして猫がのんびりと昼寝している。 最近、撮り鉄の危険行為が取り沙汰されることが多いが、ここでは映画『スタンド・バイ・ミー』(1986年、米)の冒険に旅立つ少年たちのように、線路の上を堂々と歩くことができる。この付近の緑道の東側一帯は「一之宮公園」として整備されており、桜が植えられているので、春先はとてもきれいだという。 ※サムネイル画像出典:「さよなら運転」で乗務員に花束が渡された(1984年3月31日 提供:寒川文書館) ――編集部より―― 書籍『かながわ鉄道廃線紀行』では、相模線と西寒川支線の歴史をより詳しくレポートするとともに、筆者の廃線跡散策に同行した森和彦さんが、西寒川支線にまつわる面白いエピソードなども語っています。また、相模線に存在したもう1つの支線、川寒川支線の謎にも迫ります。
▼森川天喜 プロフィール
神奈川県観光協会理事、鎌倉ペンクラブ会員。旅行、鉄道、ホテル、都市開発など幅広いジャンルの取材記事を雑誌、オンライン問わず寄稿。メディア出演、連載多数。近著に『湘南モノレール50年の軌跡』(2023年5月 神奈川新聞社刊)。2023年10月~神奈川新聞ウェブ版にて「かながわ鉄道廃線紀行」連載。
森川天喜