ＪＲ東海はリニア工事に伴って、静岡県内で進めるボーリング調査について、県境から１０メートル進んだ地点で中断すると発表しました。 　リニア工事に伴い、ＪＲ東海は地質や湧水の状況を調べるため、山梨県から静岡県に向かってボーリング調査を進めていました。 　１１月２０日、県境を越え静岡県内に入りましたが、ＪＲ東海はきょう県境から１０メートル進んだところで調査を一旦終了すると発表しました。 　山梨県内の地質が脆い箇所で削孔した穴の回りが崩れる孔詰まりが発生し、これ以上調査を継続することが困難な状態になったということです。静岡側では大きな湧水の発生などの問題は確認されていません。 　ＪＲ東海は今後、先進坑の掘削を山梨県と静岡県の県境手前まで進め、その後、改めて静岡県内のボーリング調査を実施し、地質・湧水などの状況を確認していきたいということです。 　静岡県は、ＪＲ東海に対し、経緯や要因、今後の先進坑の計画について、詳細な説明を求めています。 　鈴木知事は「県専門部会において、科学的・工学的な観点から確認する必要があると考えている。関係者に対しても、ＪＲ東海から丁寧に説明いただき、理解を得る必要があると考えている」とコメントしています。