大分市出身の女優・田中なずな、話題作「ポーの一族」に出演
11日から大阪市の梅田芸術劇場、2月3日から東京国際フォーラムで上演されるミュージカル・ゴシック「ポーの一族」に、大分市出身の女優、田中なずな(19)が出演する。今年から東京に拠点を移して本格的に女優生活を始めたばかりで、話題作へ抜てきされた。リモートで取材に応じ「全てが勉強になり充実した日々を過ごさせていただいている」と初日を心待ちにしている。 原作は、萩尾望都による少女漫画の伝説的名作「ポーの一族」。ミュージカル界をけん引する小池修一郎が脚本・演出を手掛け、2018年に宝塚歌劇団花組で初演。トップスター明日海りおが主人公エドガーを演じ、大人気を博した。今回、新たによみがえる作品は、アラン役を千葉雄大が演じるなど、宝塚作品とは異なり、明日海演じるエドガー以外は、男性は男性、女性は女性のキャストが務める。 「小池先生の舞台に出るのが夢だった」という田中がオーディションで射止めたのは、エドガーがバンパネラ(吸血鬼)になって初めて血を吸ってしまう女の子ディリー。明日海とは、ディズニー映画「ムーラン」の日本語吹き替え版声優としても共演しており「舞台でもご一緒させていただけることを、奇跡のように感じています。芝居のアドバイスをしてくださったり、一緒に稽古をしようと言ってくださったり、いつも気さくで優しい方です。豪華キャストのみなさんの歌やお芝居を間近で見られることがうれしく穴が開くほど見ています」と言葉に熱がこもる。 作品の見どころについては「吸血鬼の少年が何百年もの時を生きるという原作漫画の壮大な世界観を、舞台ではさらにあやしく美しく豪華に表現していると思います。大分の方がこの状況で劇場に足を運んでくださることは難しいと思いますが、ライブ配信が決まりましたので、ぜひ見てください」と呼び掛けた。 たなか・なずな 2001年、大分市生まれ。小学校4年の時、県芸術文化スポーツ振興財団が開いたワークショップで目覚め、ミュージカル女優を目指すと決意。18年の「小公子セディ」に出演し、同年の国民文化祭ではオープニングステージの主役を務めた。声優などとしても経験を積んできた。