「縮毛矯正」、がんのリスクを2倍に引き上げると判明。大規模な調査の結果が明らかに
近頃、ヘアサロンでは非常に人気の高い「縮毛矯正」。 なめらかなストレートヘアは、ある種の理想の一つであり、自分にとって理想の髪を手に入れるためにサロンでの施術やホームケア製品に多くのお金を費やしてきた人も少なくないだろう。 【写真】カーリーヘアにも挑戦! 別人級のイメチェンを楽しむ、セレーナ・ゴメスのヘアスタイル変遷20 ところが、ある新しい研究(人種や民族の異なる33,000人以上のアメリカ人女性を10年以上にわたって追跡調査した大規模なもの)によると、化学的な縮毛矯正を頻繁に行う女性は、それらを行わない人と比較して、子宮癌のリスクが2倍以上であることが判明したという。 「今回のこの結果は、"縮毛矯正に使われる化学成分が、女性ホルモン関連の癌のリスク増加に影響を及ぼす"という先行研究と一致した」とし、研究の著者は国立がん研究所のジャーナルにて発表。彼らは、様々な染毛剤、ブリーチ剤やパーマ剤などの薬剤を含むヘアケア製品が、子宮癌リスクを上昇させることを発見した。 人種別にデータを分析してみると、「頻繁に縮毛矯正を受けているユーザー」は、すべての人種において子宮癌を発症する可能性が等しくあった。 しかし同時に、黒人女性がそのグループの60%を構成していることもわかった。「黒人女性は、他の人種や民族に比べ、より早い年齢から、より頻繁に、縮毛矯正やリラクサー製品(ボリュームダウン効果のある処理剤)を使用する傾向があります。この結果は、彼らにとってより重要な意味を持つかもしれません」と、米国国立環境衛生安全研究所(NIEHS)の研究著者である、チャン・チェジュン博士は話している。 黒人女性、ないし血縁関係上、それに近しい遺伝子をもつ女性の場合、髪の毛のボリュームが強く現れる「カーリーヘア」である確率が高く、彼女たちは何十年もの間 "白人の美の基準" に沿った髪型をするようプレッシャーを受けてきた。 デューク大学の研究によれば、自然なカーリーヘアをした黒人女性の候補者は、"面接に推薦される頻度も低い" という非常に悲しい研究結果も出ている。 そういった背景もあり、数値的にみると黒人女性たちは子宮癌を発症する可能性が高い、と今回の研究で明らかになった。