【毎日書評】仕事がつまらないのは「仕事をおもしろくするスキル」が足りていないだけ
『「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』(木下勝寿 著、ダイヤモンド社)の著者は、大学在学中に学生企業を経験し、卒業後は株式会社リクルートを経て、2002年に「株式会社北の達人コーポレーション」を設立したという人物。 そこに至るプロセスにおいては多くの失敗や苦難があったようですが、どんなことがあっても決して悩まないのだと断言しています。“悩みを解決できているから”ではなく、“最初から悩んでいない”のだと。しかし、心はまったくの凡人なのだとか。 ではなぜ、ここまで悩まずにこられたのか? それは、「悩まない人の考え方」をインストールしているからなのだそうです。 世の中には「悩まない人」=「メンタルが強い人」または「ポジティブ思考な人」という誤解が蔓延している。しかし、悩むかどうかと、メンタルの強さ(メンタルタフネス)、ポジティブ思考は関係がない。 違いは、「悩まないスキル」を持っているかどうかだけだ。 日頃から悩みがちな人、まさにいま何かに悩んでいる人は、「性格を変えなければ……」「もっとメンタルを鍛えなければ……」と思う必要は一切ない。 「悩まない人の考え方」をインストールすれば、だれでも一瞬で「悩まない人になれるからだ。(「はじめに」より) 著者によれば、仕事や人生がうまくいく人は、たいていこの考え方を身につけているのだそう。彼らは「うまくいっているから悩まない」のではなく、「悩むことに時間を費やさないから、いつでも物事をうまく進められる」のだというのです。 しかも、悩みから自由になるうえで、「いま現在、どういう状況にあるか」は関係ないようです。変えるのは「考え方」だけでいいということです。 そうした考え方に基づく本書のなかから、きょうは第1部「『悩まない人』は世界をどう見ているか」内のCHAPTER2「仕事に悩まない」に注目してみたいと思います。