リモート会議での顔出し強要はパワハラ? 会社員1000人に調査
テレワークが普及し、働き方が変化してきているが、世代間でハラスメントと感じることも変化しているのだろうか。ハラスメント対策の研修を専門に行うダイヤモンド・コンサルティングオフィス(東京都港区)が「世代間におけるハラスメントに対する感じ方、認識の実態調査」を実施。世代間での認識の差が明らかになった。 【画像で見る】グラフで詳しく 「上司がテレワークの際に、仕事をしているか分からないことを理由に日報を書いて送ることを義務付ける」ことについて、パワーハラスメントに該当すると思うか尋ねた。すると、20代は50.0%が「絶対に該当すると思う」「おそらく該当すると思う」と回答。一方50代は31.3%で、世代間で18.7ポイントのギャップがあることが分かった。 「上司がテレワークの際に、会議で顔出しすることを強要する」ことについてパワハラに該当するか尋ねると「絶対に該当すると思う」「おそらく該当すると思う」と回答した20代が55.0%、50代は35.7%と、こちらも世代間で19.3ポイントのギャップが明らかになった。 チャットでのコミュニケーションはどうだろうか。「テレワークの際に上司がチャット上で『サボらず、きちんと仕事をしているのか』と言うことについてハラスメントに該当すると思うか」という問いには、20代の59.5%が「絶対に該当すると思う」「おそらく該当すると思う」と回答した。50代は43.9%と、15.6ポイントの差となった。 テレワークになったことで、出社をしていた頃よりも上司からの言動にストレスを感じることが増えたか尋ねると「非常に増えた」「少し増えた」と回答した20代が48.2%。50代は20.3%となった。
リアルとオンラインで上司に気を付けて欲しいことは
リアルでコミュニケーションをとる際に上司に気を付けて欲しい点を尋ねた。すると「においを気をつけたほうがいい」「周りに聞こえるところで仕事のミスを指摘しないで欲しい」「飲み会を強制しないでほしい」「昔の成功体験を自慢げに話さないで頂きたい」などの回答があった。 オンライン上のコミュニケーションで気を付けて欲しい点としては「文面が冷く感じる」「ネットの知識を得ておいてほしい」「オンライン飲み会の必要性。お酒は特別好きというわけではないから。わざわざ買いに行くのも面倒」「オンラインだとさぼっているのでは、と思われる表現があるので、言葉には注意いただきたい」などの声があがった。 調査結果から、若い世代の方がハラスメントに対して敏感に感じとる傾向にあることが分かった。調査を行ったダイヤモンド・コンサルティングオフィスは「ハラスメントに対する認識の差が、職場内でのコミュニケーション不和を生み出す可能性がある」と指摘。また、テレワークを実施したことで、上司の言動によるストレスは50代よりも20代の方が強く感じる傾向が出ている。 調査は、11月5~11日にインターネットで実施。テレワークを行っていて、上司や部下のいる20~60代の会社員1091人が対象。
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