会社員だけど毎日サーフィンする暮らし。ワーケーションで“プチ欝”脱出 私のクラシゴト改革6
メルカリでプロダクトマネジャーとして働くEさんは、現在25歳。コロナ禍をきっかけに、知人とともに神奈川県小田原市や長崎県・五島列島でのワーケーションに挑戦した。趣味のサーフィンを楽しみつつ、今までどおり仕事もするという暮らしを経験したEさんが学んだこととは? 連載名:私のクラシゴト改革 テレワークや副業の普及など働き方の変化により、「暮らし」や「働き方(仕事)」を柔軟に変え、より豊かな生き方を選ぶ人が増えています。職場へのアクセスの良さではなく趣味や社会活動など、自分のやりたいことにあわせて住む場所や仕事を選んだり、時間の使い方を変えたりなど、無理せず自分らしい選択。今私たちはそれを「クラシゴト改革」と名付けました。この連載では、クラシゴト改革の実践者をご紹介します。
鎌倉、小田原、五島列島。住む場所を変えて「コロナ鬱」を克服
東京都内に住み、都内の職場に出勤していたEさん。コロナ禍の広がりにより、2月末から自宅でテレワークを始めたものの、程なくして「プチ鬱」のような状態になってしまったという。 「生活圏が自宅から半径500m以内になり、アウトドア好きな自分にはかなりきつかったです。また、毎日誰とも会わずに生活するようになってから、会社で人と会っていたのは、自分にとって大事な時間だったんだと気づかされました」 会社のメンバーとはオンライン会議で頻繁に話していたものの、Eさんの会社では、他者の時間を重んじているため、なかなか雑談がしづらかった。今までは職場で自然と行われていた雑談の機会がゼロになってしまったことも、メンタルの落ち込みに拍車をかけた。 環境を変える必要性を感じたEさんは、3月に鎌倉の実家に帰省。趣味のサーフィンをする生活を始めることを思い立った。
「毎朝サーフィンをしてから、仕事を始めるようにしました。体を動かすので健康になりましたし、仕事への士気も高まりました。自分の一番好きな趣味を毎朝できるのは、すごく幸せでしたね」(Eさん) 健康的な暮らしで心身ともに調子を整えたEさんは、5月に入ると、民泊サービスAirbnbで見つけた小田原の一軒家で、2カ月間のワーケーションに挑戦する。かつての自分と同じように、家にこもって仕事をしていた同僚らに声をかけ、生活を共にした。 「一緒に暮らす人がいたことによって、生活にメリハリが生まれました。みんな普段はかなり遅くまで働いてしまうタイプなんですが、平日の夜は早めに切り上げて食事をしたり、週末も予定を立てて一緒に出かけたりして。ダラダラと仕事ばかりしてしまうことはなかったですね」 Eさんの“新しい暮らし”への試行錯誤はまだ続く。7月からは会社の先輩や同期を誘い、さらに遠方でのワーケーションを企画した。サブスプリクション住居サービスのHafHを利用して物件を選定し、大自然の中、五島列島のシェアハウスで2カ月間暮らすことに。今回は、HafH会員の初対面の3人とも同じシェアハウスで過ごすことになった。 「初対面の方たちとも、一緒にご飯を食べたり、週末に外出をしたりして過ごしました。動画編集の仕事をしているフリーランスの人もいて。会社員の自分たちとは全然違う働き方をしているんだと知り、とても新鮮でした」