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“ヒガシ”の10番を背負った 荒木遼太郎が早くもJデビュー!

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高校サッカードットコム

 大きな野望と多少の戸惑いを抱えながら、高卒ルーキーたちが各々のペースでプロのキャリアをスタートさせている。  Jリーグクラブ最多の20冠を誇る鹿島アントラーズに入ったばかりの荒木遼太郎もそんなひとりだ。高校サッカー界の強豪、“ヒガシ”こと東福岡(福岡)出身。もともとトップ下やボランチなど、センターのポジションでプレーしてきた攻撃的な選手である。U-16やU-17の世代別日本代表にも名を連ねた実力派だ。  1月23日、鹿島の新体制会見で「少しでも早く試合に絡んでいきたい。自分の持ち味はキックなので、そこを生かしたプレーを見てほしい」と、初々しい表情で抱負を語っていた。  だが、ひとたびピッチに立てば、まったく物おじせず、高卒ルーキーであることを忘れてしまう。“止める、ける、運ぶ”の基本技術が高く、視野も広い。ゲームの読解力に長け、何より冷静沈着。鹿島の大先輩にあたる小笠原満男や柴崎岳の系譜に入る将来性豊かな逸材だ。 2月16日、ルヴァンカップ第1節の名古屋戦に途中出場し、早くもプロデビューを飾った。その1週間後のJリーグ開幕戦(アウェイでの広島戦)も交代でピッチに送り出され、30分間にわたって良質のパフォーマンスを披露。鹿島は最終的に0-3の完敗を喫しまうのだが、そんななかでもっとも輝いていたといっても過言ではない。  新型コロナウイルスの影響で、公式戦がすべて延期になっているが、この期間を使って行われているトレーニングマッチでも持ち味を随所に発揮。自身の存在価値を目に見える結果で示している。 鹿島では、これまでの主戦場である真ん中ではなく、右サイドハーフに入ることが多い。攻守両面での動き方や役割が異なるものの、前向きに取り組んでいる。 特筆すべきは、得点感覚のよさだろう。右サイドから中央にかけて斜めに走り込み、パスを受け、ゴールに絡んでいく。そういうシーンが少なくない。 タイミングのよい動き出し、正確なファーストタッチ、そして決めきる力。上質なプレーの連続によって得点が生まれている。 ほんの1カ月半前まで、紛れもなく高校生だった。 ポジション争いの熾烈な鹿島にあっても「早々にスタメンを奪うのではないか」と評価はうなぎのぼりだ。昇竜の勢いとは、まさにこういう状態をさすのだろう。  とはいえ、サッカー人生すべてが順風満帆だったわけではない。負ける悔しさを、いく度となく味わっている。  高校生活ラストを飾る、先の第98回全国高校サッカー選手権大会には出場できなかった。2019年12月4日、県の代表権をかけた筑陽学園との決勝で惜敗したからだ。スコアは0-1。わずか1点が勝負を分けた。  エースナンバーの背番号10を身にまとうキャプテンの荒木は後半途中からの出場だった。ケガを抱えていたために無理ができなかったのだ。チームを何とか勝利に導こうと力を振り絞ったが、望む結果は得られなかった。  18歳の荒木は今、新たなステージに立っている。これからどんな成長曲線を描いていくのか。天井知らずの才能に期待は高まる一方だ。

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