“暗殺未遂”のスロバキア首相、プーチン氏との関係は? 「権威主義」で社会が不安定に…71歳男の動機は【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
スロバキアの首相が、71 歳の男に至近距離で銃撃される暗殺未遂事件が起きました。容疑者の動機には政治姿勢があるとの見方もあります。首相はロシア寄りのリーダーとして知られ、専門家によると権威主義を推し進めてきたことで社会が不安定化していました。 そこで今回の#みんなのギモンでは、「スロバキアで首相“暗殺未遂”」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。 ●撃ったのは71歳 現場で何が? ●プーチン大統領との関係は?
■どんな状況で?…銃撃の瞬間の映像
小野高弘・日本テレビ解説委員 「大変な事件が起きてしまいました。15日、東欧のスロバキアのフィツォ首相が銃撃されたというニュースが世界を駆け巡りました。この首相はもともと“ロシア寄り”と言われてきました。そんな首相の政治姿勢と関係はあるのかどうか」 「何が起きたのか。その瞬間の映像が残されていました。首相は支持者らが集まっているところに歩み寄った際に、男に銃で撃たれました。銃弾のうち1発は腹部を貫通したということです。銃撃したのは71歳の男で、その場で逮捕されました」 「スロバキアの内相は『政治的な動機で行われた疑いがある』という見方を示しています」 森圭介アナウンサー 「映像を見る限りでは SP も近くにいて、白昼堂々、あれほど近い距離で発砲するのはにわかに信じがたい光景ですね」
■支持者を装い、隙をうかがって発砲か
小野解説委員 「どんな状況で銃撃が起きたのか、映像を拡大して確認します。鉄の柵の向こう側に、白っぽい服を着た容疑者とみられる男がいます。そして銃が映っていて、向けられている先にフィツォ首相が。首相は柵の反対側の道路の方にいた様子が分かります」 「これだけの至近距離から撃っています。銃が向けられた瞬間、首相を警護するSPもまだ反応していない様子です。支持者を装って紛れ、隙をうかがって突然銃を出し、首相に発砲したとみられます。映像から聞こえた銃声は5発でした」 「この場所は首都から約150キロ離れた中部のハンドロバで、政府の閣議が行われていた建物の前です。首相が閣議を終えて出てきたところを狙って暗殺未遂事件が起きたということです」 桐谷美玲キャスター 「かなり近い距離から撃たれたということなんですが、首相の容体はどうなんですか?」 小野解説委員 「当初は『極めて深刻な状態にある』と伝えられていましたが、スロバキアの副首相は『手術はうまくいき、命に別条はない』と欧米メディアに明らかにしています。命の危機は脱し、状態は安定したそうです」