第93回選抜高校野球 組み合わせ抽選 整った舞台、いざ聖地へ /兵庫
<センバツ2021> オンラインで23日に開かれた第93回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の組み合わせ抽選会で、神戸国際大付(神戸市垂水区)は大会第1日の開幕試合(午前10時開始)で北海(北海道)と対戦、また21世紀枠の東播磨(稲美町)は第3日の第3試合(午後2時20分開始)で明豊(大分)と戦うことが決まった。神戸国際大付と北海は、2017年の夏の甲子園でも対戦。その時はシーソーゲームを神戸国際大付が制したが、因縁の対決となる。初出場の東播磨は、攻守ともレベルの高い明豊に挑む。抽選をした神戸国際大付、東播磨の両主将は「自分たちの野球をして、必ず勝ちたい」と抱負を語った。大会は3月19日に阪神甲子園球場(西宮市)で開幕する。【中田敦子、後藤奈緒】 ◇開幕戦はつらつと 第1日・第1試合 神戸国際大付×北海(北海道) オンラインで出場32校の主将をつないで開催された抽選会には、神戸国際大付からは西川侑志主将が臨んだ。 同県の2校が決勝まで当たらないように振り分けるため、くじ引き順は2番目。開幕試合を引いた時は「緊張した」という。対戦相手が北海に決まったのは、抽選が終盤になってからで、西川主将は真剣な表情で画面を見つめた。司会者から対戦校の印象を聞かれると「兵庫県とは季節が違い、冬のトレーニングも違うのでは。以前も対戦し、強い印象がある」と答えた。 また「相手も決まって練習に一層力が入る。甲子園の初戦は見てくれる人も多い。高校生らしくはつらつとしたプレーしたい」と力を込めた。 青木尚龍監督は北海について「個人の体力も強く、ピッチャーも強い球を投げてくると思う。力勝負になるのでは」と分析。「昨秋の大会では出てなかった選手もおり、打撃力と投手層に厚みをつけたい」と決戦の日を心待ちにした。 ◇北海 1885年創立の私立校。野球部は1901年創部で今年120周年の節目を迎えた。センバツ第35回大会(63年)で北海道勢初の準優勝。夏の選手権大会は全国最多38回の出場を誇り、第98回大会(2016年)で準優勝した。チームの柱は昨秋の全道大会準決勝、決勝で連続完封したエース左腕・木村大成投手。打線もつなぐ意識を徹底し、打率3割5分7厘と高い攻撃力を備える。OBに若松勉さん(元ヤクルト)ら。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇ワンプレー貪欲に 第3日・第3試合 東播磨×明豊(大分) 校内でパソコン前に座り、5番目にくじを選んだ東播磨の原正宗主将は、緊張の面持ちで「東播磨のヒ」と指定した。同じブロックには、秋季近畿地区大会の1回戦で惜敗し、多くの選手がリベンジを望む市和歌山(和歌山)の名があった。 23日午前、選手たちは紅白戦や実践形式の練習に汗を流した。翌日から定期テストが始まるため帰宅したメンバーもいたが、約20人が校内で勉強をしながら中継で抽選の様子を見守った。 原主将は明豊について「総合力がある強豪相手に甲子園で対戦できることはありがたい。他の選手も一層やる気が出ていると思う。目の前のアウト一つ一つに貪欲にプレーし、応援してくれる地元の皆さんに恩返ししたい」と意気込んだ。 別室でライブ中継を見守った福村順一監督は「明豊は甲子園常連で身体能力の高いチーム。気を引き締めて戦いたい。選手には甲子園で、思う存分楽しんでプレーしてほしい。そうすれば結果も付いてくる」と語った。 ◇明豊 1999年に開学した私立校。甲子園出場は夏6回、春は3年連続5回目となる。2019年春のベスト4進出が甲子園最高成績。昨秋の九州地区大会は、無失策で4強入りと、堅実な守備が光った。右腕・京本真投手と左腕・太田虎次朗投手が二枚看板。太田投手は昨夏のセンバツ交流試合でも登板した。安定した投手陣の継投で最少失点に抑える。チームの持ち味は「諦めず、しぶとく勝つ」。OBに福岡ソフトバンクホークスの今宮健太選手ら。 〔神戸版〕