BTSと新井恵理那も気を配る「芸能人とメンタルヘルス」シビアな現実
華やかで、いつの時代も大衆の憧れの的であり続ける芸能・エンターテインメント界。しかし、常に誰かの目にさらされて、重圧やストレスの過多と、そこにしかないシビアな現実も存在する。 【写真】新井恵理那、ややタイトなロングワンピース(全身写真)
今、世界で最も注目されているスターグループBTSについては、所属事務所HYBEがデビュー前からメンタルヘルスケアの教育を施してきていたことが、母国韓国で話題になっている。 K-POPに詳しいある音楽誌編集者は「SNSを駆使して人気を獲得していったBTSは、練習生時代からネットリテラシーやSNSとの付き合い方などを含めた教育を受けていた」と話す。 2019年には元KARAのク・ハラさんの悲劇など、以前から日本以上にメンタルが原因となった事件や事故が多い韓国芸能界だけに、そのトップグループの対策は、ひと際注目を浴びているという。 それでもうつ病経験のあるメンバーのSUGA(29才)は、心理カウンセラーの資格を取る目標も掲げていて「影響力のあるアーティストや芸能人が、メンタルヘルスの問題について、もっとオープンに話し合うべきではないか」と提唱した。 『Dynamaite』が世界的大ヒットを飛ばした2020年には、JIN(29才)も「実際は僕よりも音楽を愛していて、上手な方々もたくさんいるのに、僕がこんな喜びと祝福を受けてもいいのかと心が苦しくなって、何もかも辞めてしまいたくなった」と、頂の上に立つからこその苦悩を明かしたこともあった。 だからこそか。「BTSは、2019年と今年初めに1か月の長期休暇を取るなど、心身のケアに細心の気を配っています」(前出・音楽誌編集者)
一方、日本でもメンタルヘルスの意識は高まってきている。毎週月曜から金曜まで朝の情報番組『グッド!モーニング』(テレビ朝日系、午前4時55分)の総合司会を務めながら、ほかにも数々のバラエティー番組のレギュラーを持ち、ここ数年は『TV番組出演本数ランキング』女性部門1位など上位の常連。日本屈指の忙しい女子アナウンサー新井恵理那(32才)も、4月末のラジオ番組で「メンターに相談して、どうやって気持ちを高く強く持ち続けることができるか修行しているんですよ」と告白。毎朝、元気な笑顔を届けている新井アナも、裏では「心理学を学んでいる感じもあって、そういうノウハウを学べることがいいと思っているんです」と、自分で対策を立てていた。 ある芸能関係者は「韓国エンタメ界では、昔からスポーツ選手でも芸能人でも悲しい出来事がしょっちゅう起きていて『劣悪な環境なのかな』と、他人事に捉えていました。ところが、日本でも近年は悲劇が続いています。所属事務所とタレントのトラブルも増えてきた。もう『コロナうつ』で片付ける問題では無くなっていて、我々も第三者のメンタルヘルス講師をタレントたちに会わせ始めました」と明かした。 一昨年には、三浦春馬さん、芦名星さん、竹内結子さんらが、昨年末には神田沙也加さん、そして渡辺裕之さんに上島竜兵さん──もはや個人任せにせずに、“心の逃げ場”の常設が当たり前の時代に入ってきている。 前出の芸能関係者は「米国では、5月は『メンタルヘルスケア意識向上月間』とのことで、メジャーリーグの大谷翔平選手もユニホームの胸に賛同する緑のリボンをつけて試合をしていました。日本の芸能界でも、もっと意識の向上を図っていきたい」と語った。 真剣に議論や対策を進める時期に入ってきている。