【ゴルフルールクイズ】パターで打ちたいけど、目の前にスプリンクラー! 救済できる? できない?
ゴルフのルールをクイズ形式で分かりやすく解説する「ゴルルとルール」。今回は、グリーン周りからパターを打つ際に、動かせない障害物がライン上にあった場合の処置について。
* * * パー4のセカンドショットは惜しくもグリーンに届かず。それでも芝が薄い冬は、パターで寄せられるので十分パーのチャンスがある。 「よーし、得意のパターで転がして……ん?」 グリーン手前の3打目地点にやってくると、ボールのすぐ奥にスプリンクラーが。ストロークの邪魔にはならないが、運の悪いことにちょうどピンに向かうライン上にスプリンクラーがある格好だ。
「芝が薄いからウェッジだと怖いし……あ、でもこれ、救済できるんじゃない?」 ライン上にある“動かせない障害物”。パターで打ったら確実に影響を受ける。 「救済しま~す」 と宣言してボールを動かそうとしたところ、同伴者から物言いが。 「待って! スタンスもかからないし、ストロークにも影響がないから、救済はできないはずよ」
グリーン外からパターで打つ際、ライン上に障害物が。救済できる?
A. 救済できる B. 救済できない 果たして正しいのは? --------
B「救済できない」 (1)プレーヤーの球が異常なコース状態に触れている場合、(2)異常なコース状態がプレーヤーの意図するスタンス区域やスイング区域の物理的な障害となる場合、(3)パッティンググリーン上で、異常なコース状態がプレーの線に介在する場合、「異常なコース状態による障害」が生じているとみなされ、救済を受けることができる。一方、異常なコース状態がプレーヤーの気を散らすほど近くにあっても、これらの要件を満たさなければ、救済は受けられない(規則16.1a)。今回のケースも、ストローク自体は問題なく行えるため、救済は認められない。ただし委員会は、動かせない障害物が(a)プレーの線上にあり、(b)グリーンから2クラブ以内にあり、かつ(c)球から2クラブ以内にある場合、救済を受けられるというローカルルールを採用できるため、あらかじめコースや競技のローカルルールをチェックしておこう(ローカルルールひな型F-5)。 週刊ゴルフダイジェスト2月1日号より