芸人の方が真面目?演劇人と芸人が融合したオムニバス舞台
関西を拠点とする、人気劇作家たちの新作を、オムニバスで上演する『リバー・ソングス~大阪を流れていた6枚の枯葉~』。映画『パコと魔法の絵本』原作や、映画版『Diner』脚本でも知られる、劇作家・演出家の後藤ひろひとが総合演出を務めるこの舞台が、2月27日・28日に上演される。 【写真】出演団体ら 今回参加するのは、わかぎゑふ(玉造小劇店)、村角太洋(THE ROB CARLTON)、野村尚平(劇団コケコッコー)、早川丈二(Mouse Piece-ree)、小西透太(ゲキゲキ/劇団『劇団』)の5人。 それぞれ「大阪の川」をテーマにした15分程度の作品を上演し、その間を後藤作のコントがつないで、ひとつの世界に仕立て上げるスタイルだ。 村角のスタイリッシュなコメディを「ザ・プラン9」メンバーが演出・出演したり、逆に「令和喜多みな実」のボケ役というれっきとした芸人の野村が、小劇場界で活躍する俳優だけでキャストを固めるなど、演劇とお笑いのコラボ的な作品が目立つ。内容もコメディだけでなく、サスペンスから人情劇まで、見事に毛色の違う作品が出そろったそうだ。 総合演出の後藤は、「芸人の方がみんな真面目に芝居してて、逆に演劇人の方がずいぶんふざけた遊びをしてるという、面白い状態になってます。演劇好きの人はお笑いの人の芝居を見直すだろうし、お笑いファンも『こんな面白い人たちが、演劇の世界にいるんだ』と思うんじゃないかな」と期待を込める。 さらに、「このままシリーズ化して、関西で舞台をやっている人たちに『これに呼ばれたら、いっぱしのものだ』と思わせるようなプロデュースにしたい。次やるなら、演劇人はお笑いの人を、お笑いの人は演劇人だけを(俳優に)使うという縛りを入れたら面白いかもね」と野望を語った。会場は「ABCホール」(大阪市福島区)にて、チケットは3000円で発売中。 取材・文/吉永美和子