ELAC、最新JETトゥイーターの同軸ドライバーを搭載したブックシェルフ「CONCENTRO S 503.2」
ユキムは、取り扱いブランドELACから、最新世代のJETトゥイーター「JET6」をハイエンド・ラインの“Concentroシリーズ”として初搭載したブックシェルフ型スピーカー「CONCENTRO S 503.2」を9月中に発売する。価格とカラーバリエーションは、BLACK HG/WHITE HGが1,485,000円(ペア/税込)、WALNUT HGが1,650,000円(ペア/税込)としている。 Concentroシリーズは、ELACの拠点であるキール自社工場にて開発されているハイエンド・ライン。CONCENTRO S 503.2では、25mmドーム型トゥイーターの約10倍の面積をもつトゥイーターであるJET6を搭載しており、優れた周波数特性をはじめ、高いパワー・ハンドリング、そして圧倒的な低歪みを実現している。 JET6は、前トゥイーターの「JET 5」から、カプコン素材にプリントされた導電アルミニウム・パターンの厚みを変更することで、質量分布を変更している。それに加えて、振動板の畳み幅であるフォイル・レイアウトも複雑な組み合わせにすることで、共振の低減とTHDの改善を叶えている。特に2kHz帯と12kHz帯での効果が顕著としており、併せて30kHz以上で周波数特性のリニアリティを向上させている。 Cncentroシリーズでは、同軸ドライバー「StepX-JET」を搭載したことが最大の特徴であり、JET 6トゥイーターに、軽量で内部損失に優れるペーパー・コーンとアルミニウム・コーンを重ねた素材を用いた130mm AS-XRコーン・ウーファーを組み合わせている。独自のメカニカルな手法として「ウェーブ・ガイド」を導入することで、ユニットの近接設置で問題となる変調歪みの発生を抑制している。 ウーファーには、振動板の強度を高めるために「クリスタル・ライン」と称する幾何学模様のパターンを施した180mm AS-XRコーン・ウーファーを採用。可動域の広いロングストローク・ボイスコイルを導入することで、レスポンスが速い、高いパワー・ハンドリング性能を可能としている。 各ユニットには、指向性制御リング「DCR(Directivity Control Rings)」を搭載しており、全3種類のDCRリングが投入されている。理想的な放射特性を成し得るウェーブ・ガイドとしての機能を備えながら、リスニング環境に適した指向特性も併せ持つとしている。また、リスニングエリアにおいて直接音と間接音を絶妙にコントロールできる技術として特許も取得している。 ネットワーク部は、磁気歪みを排除した大型空芯コイルを装着したウーファー専用基板と高品位パーツで構成されたトゥイーター専用基板を備え、各基板の干渉を防ぐためセパレート構成で設置している。また、ネットワークの内部配線材として、オーディオケーブルブランドのVan den Hul製が使用された。 エンクロージャーは、同社の“VELAシリーズ”で培ったノウハウを活かし、フロント・バッフル部分にスラント加工を施した仕様を採用したことで、高い剛性を確保している。スピーカー・ターミナル部は、バイワイヤリング接続に対応させている。 CONCENTRO S 503.2の仕様は、周波数特性が34Hz - 50kHz、クロスオーバー周波数が400Hz/2.6kHz、能率が87dB、インピーダンスが4Ω、外形寸法が225W×400H×372Dmm、質量が約13.4kg。専用スタンド「LS 100」を用意しており、価格は264,000円(ペア/税込)となる。
編集部:長濱行太朗