「まるで予言の書」新型コロナの感染拡大、半世紀前のSF小説が話題→増刷に
現代への警鐘として
新型コロナウイルスの感染拡大をめぐっては、カミュの名作『ペスト』(新潮文庫)も1万部増刷する人気ぶりを見せていた。 角川文庫によると、『復活の日』も3月11日のWHOによるパンデミック宣言を受けて大きく注目を集め、重版されたという。 「小説・ノンフィクションに限らず感染症やパンデミックを扱った書籍に関心が高まっているのは実感しています」といい、角川文庫の担当者はBuzzFeed Newsの取材に、こうコメントする。 「2月の半ば頃より、社内外から、まるで『復活の日』のようだ、という声が聞こえてきました。半世紀以上前に書かれた作品ですが、全く古びないどころか、まるで予言の書のように、現代への警鐘として捉えることができます」 『復活の日』は深作欣二監督により、1980年に映画化されている。担当者は「小説ももちろんですが、映画版と一緒にご覧いただけると、ご家族で考えていただく一つのきっかけにもなるかと思います」とも話した。 小説『復活の日』には、こんな一節もある。 《誰しも、この災厄が、いつかは終わるものと考えていた。「人類」にとって、災厄というものは、常に一過性のものにすぎない、と。(258ページより)》 果たして人類はどうなるのかーー? 気になる方は、ぜひ手にとってみてはいかがだろうか。