「21年プロやれてるのは、前向きじゃないから」川崎宗則が“ネガティブは武器になる”と語る理由
コロナウイルス感染拡大の影響か、なんとなく日本中がネガティブな雰囲気に包まれている今年…。 スポーツ好きの筆者は、今こそこの人のポジティブさを学びたく、栃木県小山市を訪れました。 川崎宗則選手。英語もほとんど喋れないまま、メジャーの舞台で活躍。ボディランゲージでヒーローインタビューに答える姿は、日米に爆笑と感動をもたらしました。 ただ、川崎選手といえばネットでもおなじみの“独特のムネリン節”が有名。 読者の方にちゃんとした学びを届けられる取材になるのか? 不安な気持ちで取材にうかがったところ、やっぱりメジャー級のムネリンワールドに翻弄されてしまいました。 〈聞き手=天野俊吉(新R25副編集長)〉
衝撃の告白。「僕、本当はポジティブじゃないんです」
天野: 日本中が暗いこのごろ…川崎選手のポジティブさを教えてもらいたいです。 川崎選手: あー、僕本当はポジティブじゃないんですよ。昔からずーっとネガティブなんです。 いつも「ポジティブな自分になりたかったなあ…」って思ってるんだけど、性格って変わらないですね。 天野: 意外すぎます。すごい前向きなイメージがありますけど… 川崎選手: いや、本当はどんな人もポジティブとネガティブを両方持ってるはずでしょ。自分の中の割合をコントロールできればいいと思うんだよね。 最近はようやくバランス取れるようになってきたんだけど… 天野: たしかにそうか…。今はポジティブとネガティブが何対何の割合なんですか? 川崎選手: 6:5。 天野: ろ… 川崎選手: 6がネガティブで… …あれ? アッハッハッハ!!!
通訳なしでアメリカに渡って人気者になったのは「ポジティブ思考」だからじゃないの?
天野: でも、通訳をつけずにメジャーに行って、コミュニケーションを取って人気者になってましたよね…! 「ムネリンは超ポジティブ思考だからチームメイトやファンに溶け込めた」って聞いたんですが… 川崎選手: メジャーに行ったときは、「イチローさんと同じチームでプレーしたい」という夢があって、そのためだけに動いてたんです。 だから、マリナーズでチームメイトになれることが決まったときはもう「イチローさんと一緒のチームになった、やったー!!」… …って思ってたんだけどアメリカ行ってびっくりしたね。 天野: 何にですか? 川崎選手: 「英語、必要やん」って。 アメリカ着いてから、「オオオオイ! 誰か日本語喋れるやついねえのかよ!」って思いました。 天野: 行ってから…!? 川崎選手: そうなのよ! そこから大慌てよ! 英語の本買って「アイハブアペン」から勉強したね。 イチローさんと一緒ってことしか考えてなかったから、「え、英語…?」みたいな。 天野: ネガティブになるような知識がそもそもなかったと。 川崎選手: そうそう。でも、英語だろうがアラビアン語だろうが、言葉なんてしょせん方言だと思ってるから(笑)。 しかも、やることは野球。野球にイングリッシュは関係ないのよ。