“神様に呼ばれた人”しかたどり着けない『玉置神社』に行ってみた【参拝編】
「神様に呼ばれた人しかたどり着けない」といわれる神社、玉置神社(奈良県十津川村)に、やっとの思いでたどり着くことができた前回。今回は、その続編をお送りさせていただきます。 【写真】樹齢3000年!? 玉置神社の大杉「神代杉」「夫婦杉」 【参拝編】 玉置神社の最初の鳥居をくぐり抜けて参道を進んでいきますと、一歩一歩進むたびに凛とした空気に変わっていくようなそんな感覚。そして、少し緊張にも似たような感覚を覚えました。 本殿に近づくたびに、先ほどまではまったくなかったはずの霧が急に辺りを包みこみはじめました。ドラマや映画などでよく見る、神様に会ったり、不思議なことが起こるシーンのような雰囲気です。 本殿を通り、なかでも強力なパワースポットとして知られる御神体「玉石社」がある山の中腹を目指します。 その場所へ向かう参道には鳥居が何基かあり、「一ノ鳥居」「ニノ鳥居」とくぐるたび、霧もどんどん濃くなっていきます。そしてついに、玉石社を参拝したときにはあたりはもう真っ白で、別世界のような、異空間のなかにいるようでした。 玉置神社を訪れた際に不思議体験をした方の話によると、道中で真っ白い体をした動物に遭遇したのだとか。「その動物って、もしかしてこれじゃないの!?」と思ったのが、霧です。霧のなかでも一際濃い霧なのか、雲なのか、その塊が風にのって自分たちのほうへ向かってくるんです。 その塊は、走ってくる馬のようにも、はたまた伝説の龍が迫ってくるようにも見えました。(玉置神社は標高1076メートルにもなる玉木山の頂上付近に位置するため、自然現象なのかもしれません。) 樹齢3000年ともいわれている「神代杉」や「夫婦杉」などの大杉の前に立ちますと、私たちが生まれてくる遥か何世代も前からこの場所に立ち、この世をずっとずっと見守ってきたんだという思いがあふれてきます。その生命力や宿るパワーのすごさに圧倒されて、自然と手を合わせている自分がいました。 神々しい出来事の数々を体感した玉置神社での参拝後、参道を歩いて帰ろうとしたときに声をかけられたんです。 「あの、こちらに行けば御神体の玉石社に着きますか?」と……。 方角を指し示しながら「はい、こちらに行けば玉石社に着きますよ」と道を説明したのですが、その人は「そうですよね。何回もおんなじところを回ってるのにたどり着かないんです。おかしいな……」とブツブツ言いながら、私が案内した道へと進んでいきはったんです。 「え、もしかしたらこれちゃうん!? 神様に呼ばれた人しかたどり着くことができないと言われているのは!?」 なんと、参道に入っていても、まだたどり着かない人がいるとは……。 不思議なこともありましたが、私はこの場所に来られたことに感謝し、とてもありがたい気持ちで玉置神社を後にいたしました。 ※ラジオ関西『バズろぅ!』2024年11月23日放送回より (『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)
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