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精神的にギリギリ…コロナショック「解雇3万人超」の深刻すぎる実態

配信

現代ビジネス

「精神的にせいいっぱい」

 「コロナでうつになって休職したけれど、私の扱いはどうなっているのだろうか」  東海地方の病院でリハビリ職として働く女性から、筆者にメッセージが寄せられた。電話取材を試みたが、「精神的にせいいっぱい」とのことで、SNSを通じたメッセージのやりとりを繰り返した。 【写真】ヤバすぎる…コロナショックで「住宅ローン破綻」の恐ろしい現実  女性をAさんとしよう。Aさんは小学生の2人の子育てをしながら勤務している。病院では、作業療法士や理学療法士が、脳梗塞や事故などの後遺症で自由に動かせなくなった体のリハビリを行う。Aさんも、その一人だ。  病院にはコロナに感染した軽傷患者の受け入れ病床が設けられたが、感染予防対策が不十分なまま。マスクは1日1枚の配布。一般の患者や医療職が通るルートをコロナの疑いがある患者が搬送されていた。当初は、コロナ感染者やコロナ疑いの患者が入院すると、職員全員に情報が共有されていたが、次第に直接担当する職員にしか伝えられなくなった。  リハビリ職は患者との身体の接触は避けられない。コロナ禍、看護師不足もあって、普段はしないトイレへの移動の介助を手伝うことになった。  大阪の病院ではコロナのクラスターが発生して話題になっていたこともあり、Aさんは感染の不安を覚えた。実際、Aさんが担当していた患者にコロナの疑いが出てPCR検査を受けた。  防護服はなく、マスクと手袋しかつけない状態で痰の吸引も行っていたため、「飛沫を大量にかぶったはず」と、いてもたってもいられなくなった。患者の検査結果が出る間、Aさんに自宅待機命令が出ることもなかった。上司からは「不安なら自己責任で休んで」と言われ、有給休暇を使うか欠勤の選択肢しかなかった。  その患者は陰性だったが、しばらくすると、Aさんにもインフルエンザのような症状が出て、多量の咳や鼻水が出て全身に倦怠感があり、味覚障害も起こった。職場は「患者さんは陰性だったのだから、不安なら自己責任で休んで」としか言ってくれない。  小学校が休校となり、Aさんは小学校休業等対応助成金を活用して仕事を休めないかと上司に相談したが、上司は「他の職員まで休むと困るから」という理由で、助成金の申請をしてはくれない。「不安なら休んでもいいが、賃金の補償はしない」というのだ。  やむなく、出勤するため学童保育に行くように子どもたちに言うと、子どもたちは「コロナが危ないから学校が休みなのに、どうして学童に行かなければならないのか」と心配し、体調を崩してまった。  自身や子どもの感染の不安があるうえ、子どもの勉強を見て、心のケアもする毎日。子どもが寝静まった夜中に家事をこなし、マスク作りをするという眠れない日々を送ると、過労と心労からAさんは、職場で過呼吸を起こしてしまった。Aさんは心療内科を受診し、うつ病によって休職することとなった。  Aさんは、抗不安薬や睡眠薬を飲んでいて「病気休暇をとっているけれど、私はどういう扱いになっているのか分からない。治っても職場復帰できるのだろうか」と、失業の不安が頭をよぎっている。

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