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日本の女子中高生がハマる韓国コンテンツとは? 2018年に“クールコリア現象”は起こるのか

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
「JC・JK流行語大賞2017」の「ヒト部門」1位に輝いたTWICE(写真:アフロ)

先日発表された「JC・JK流行語大賞2017」を見て、驚いた。韓国関連のコンテンツが2つも1位にランクインされていたからだ。

女子中高生向けのマーケティング支援などを手がけるAMFが発表した同賞には、「ヒト部門」「モノ部門」「アプリ部門」「コトバ部門」の4部門がある。その「ヒト部門」の1位にK-POPアイドルのTWICEが、「モノ部門」の1位に韓国料理チーズタッカルビが輝いていたのだ。

TWICEのたしかな人気

たしかにTWICEは、今年もっとも名前を聞いたK-POPアイドルかもしれない。韓国で2015年にデビューして以来の成長は凄まじく韓国はもちろん、日本でも若い人たちの心を掴んだようだ。

(参考記事:写真56連発!! 韓国人気ガールズグループ「TWICE」の成長の記録~デビューから現在まで

K-POPアーティストとしては6年ぶりとなる紅白歌合戦の出場は、韓国でも大きく取り上げられた。日本でのTWICEの活躍に、韓国メディアは「帰ってきた日本の韓流、10代少女たちが復活させたK-POP熱風」「TWICEを見れば韓流突風の現在地が見える」といった見出しを打って報じている。

日本でK-POP人気が上がった時期は、紅白に韓国人アーティストが毎年のように出場しており、2011年には東方神起、少女時代、KARAなど3組が同時出場を果たしたこともあった。

そこから5年連続で紅白出場ゼロでもK-POP業界が妙に強気だったことを記憶しているが、それだけにTWICEの存在は、今後の日本におけるK-POP人気を再点火する起爆剤になるかもしれない。

まだ食べていない!? チーズタッカルビ

モノ部門で1位に輝いたチーズタッカルビも、日本で何かと見かける機会が増えたように感じる。「JC・JK流行語大賞2017」だけでなく、クックパッドが発表した「トレンド大賞2017」でも大賞を受賞しているほどだ。

韓国では2年ほど前にブームとなっていた印象があるが、それが日本でこれほど浸透するとは想像していなかった。

(参考記事:まだ食べてないの!? 韓国発の大ヒット料理「チーズタッカルビ」とは?

チーズタッカルビの効果で新大久保にも人が戻ってきたというのだから、食べてみたいという人が日本でも増えているのだろう。

「JC・JK流行語大賞2017」の2つの部門で韓国関連コンテンツが1位に輝いたことにも驚いたが、さらに興味深いのは、AMFの女子大生社長として知られる椎木里佳さんの発言だ。

日本を“経由”して世界に広がる韓流

彼女は記者会見で、「2017年に引き続き韓国のアーティストや料理への人気は高く、2018年は“クールコリア現象”が起こるのではないか」と話したという。

要するに“韓流ブーム”が再燃するということだと考えられるが、日本で韓国コンテンツが広がることは、韓国にとって非常に意味が大きい。

というのも、韓国コンテンツは日本を“経由”して世界に広がっていくという専門家の指摘があるからだ。

(参考記事:【韓国識者インタビュー】世界韓流学会理事が語る、日本“経由”で世界に広がる韓流と嫌韓流

はたして、日本の女子大生社長の予測通り、2018年にクールコリア現象は起こるのだろうか。少なくとも今現在、日本の若者がいくつかの韓国コンテンツを楽しんでいることは間違いなさそうだ。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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